鋳物師・田中邸のむく
高さ21メートル、樹齢およそ600年。この木の葉は、仕事の道具でした。
位置情報
詳細説明
木を見るとき、たいていは幹や枝ぶりを見ます。この木は、葉を見てください。 枚方公園駅から東の高台に立つ大きなムクノキです。高さは21メートル、幹のまわりは5.4メートル、樹齢はおよそ600年といわれます。昭和45年(1970年)に大阪府の天然記念物に指定されました。 木が立っているのは田中家の屋敷です。田中家は河内枚方の鋳物師として1300年続いたと伝えられる家で、すぐ近くの工場では鍋や釜、寺の梵鐘までつくっていました。 ムクの葉は、乾かすと紙やすりのようにざらつきます。田中家ではこの葉を、鋳上がったものをのに使っていたといいます。庭に立つ木が、そのまま仕事の道具だったわけです。 600年のあいだ、この木は毎年葉を落としてきました。その葉の何枚かが、枚方で鋳られた鍋や釜を光らせていたことになります。
