田中家鋳物工場跡地
建物がそっくり引っ越したあとの跡地です。残ったのは、庭のムクノキだけ。
位置情報
詳細説明
ここには、もう建物がありません。あったものは、市内の別の場所へ引っ越していきました。 枚方上之町のこのあたりに、鋳物師・田中家の鋳物工場と主屋が建っていました。田中家は江戸時代、河内国左右惣官鋳物師として河内じゅうの鋳物師を束ねた家です。北河内では唯一、鋳物師職の許状を受けていました。つくっていたのは鍋や釜、農具といった日々の道具から、寺の梵鐘まで。 その仕事が終わったのは昭和35年(1960年)ごろでした。廃業ののち、主屋と鋳物工場は枚方市に寄贈され、藤阪天神町へ移築・復原されます。いまは旧田中家鋳物民俗資料館として公開されています。 つまり、ここに残っているのは土地と、動かせなかったものだけです。すぐそばには、大阪府の天然記念物に指定された樹齢600年ほどのムクノキが立っています。 動かせるものは動かして残し、動かせないものはその場で残す。文化財を守るというのは、そういう二通りのやり方があるのだと、この跡地は教えてくれます。
